前回はFX~テクニカル編~ ダウ理論とトレンドでダウ理論とトレンドについて解説いたしましたが
今回はちらっと話題に上がったテクニカルの解説をしていきたいと思います。
テクニカル指標とは
まず、テクニカル指標とはについてですが、テクニカル指標にはトレンド系とオシレータ系の2種類があります。
トレンド系というのは移動平均線やMACDなどですね。
まず、もっとも一般的なテクニカル指標の移動平均線について解説していきたいと思います。
移動平均線
移動平均線とは、Moving Average といい、設定した直近の終値の平均を算出したものです。
そして移動平均線には期間が設定されており、その期間(ローソク足の本数)分の平均が算出されて線を作っていきます。
この移動平均線は標準で搭載されているものが多いです。
どのトレーダーであっても通常は移動平均線を見ていると思って間違いございません。
標準で多く搭載されているものは、移動平均線を3本分表示しているものでしょう。
一般的な期間設定は、
5日移動平均線
25日移動平均線
75日移動平均線となります。
何か売買を仕掛けるときにも、この移動平均線を用いて戦略を立てることが多くなるでしょう。
また、これらの移動平均線の動きで、
ゴールデンクロスやデッドクロスと呼ばれる売買シグナルが発生します。
ゴールデンクロス“は株価が下落した後に短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上に抜ける現象をいいます。 逆に”デッドクロス“は株価が上昇した後に短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上から下に抜ける現象をいいます。
しかし、これらのゴールデンクロスやデッドクロスは短期の売買ではあまり参考にはなりません。
使うのであれば、期間の長さは日足や週足チャートで使用することを推奨いたします。
そして、次はもう一つのトレンドフォロータイプのテクニカル指標であるMACDについて解説をいたします。
MACD
MACD(マックディー)とは
Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散法)の頭文字をとって命名されています。
長ったらしいので、皆さんマックディーと呼んでいらっしゃいます。
このMACDですが、かなり難しいため野村証券さんのほうから引用させていただきます。
「MACD」を活用する
(1)MACDとは?
トレンドフォロー系のテクニカル指標としてもう1つ、MACDを紹介しましょう。
MACDは、「Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散法)」を略したもので、平均を取る期間の違う2つの移動平均を用いた指標です。ただし、この移動平均は単純に一定期間の価格を平均したものではないというのがこの指標の大きなポイントです。
MACDに使う移動平均は指数平滑移動平均(しすうへいかついどうへいきん)と呼ばれるもの。平均を取る期間の価格のうち、新しいものほど比重が高くなるような計算をして平均を取ります。これは、新しい価格のほうがより大きな影響を与えるだろう、という考えに基づいています。
ここでは、期間の短いほうの指数平滑移動平均を短期平均、期間の長い指数平滑移動平均を長期平均といいますが、短期平均の値から長期平均の値を引いた差はMACD(またはMACDライン)と呼ばれます。これがこの指標の基本線になります。
さらに、このMACDの値を一定期間分単純平均したものをシグナル(またはMACDシグナル)と呼びます。一般的には、MACD(ライン)とシグナルの推移を別にグラフ化して、その位置関係に注目してトレンドを把握するために用いられています。(図23)
(2)MACDの売買シグナル
MACDとMACDシグナルは(図24)のような関係になります。(図24)では、「下降トレンド→底打ち→上昇トレンド→天井→下降トレンド」へ推移している時をイメージしています
(3)MACDの使い方
テクニカル指標はさまざまな使い方ができますが、ここでは一般によく取り上げられる使い方を紹介しましょう。
基本的な考え方は、MACDの値が0のラインの上、つまりプラスで、その描くグラフが右肩上がりになっている状態は「上昇トレンドが加速している」、MACDの値がプラスでも、グラフが右肩下がりになってきたら「上昇トレンドは行き詰ってきた」と解釈します。
MACDの値が0のラインの下、つまりマイナスに位置している場合は、グラフが右肩下がりになっていれば「下降トレンドが加速している」、グラフが右肩上がりになれば「下降トレンドは行き詰ってきた」という捉え方です。
上昇トレンドにある場合、その上昇スピードが鈍ってくると、MACDの上昇度合いもなだらかになり、さらには横ばいになって、下落し始めます。そうすると、それより遅れてついてきたシグナルの線をMACDの線を下に抜けるという現象が起こります。先ほどのデッド・クロスの形です。
高値圏にある時に、この「MACDとシグナルのデッド・クロス」が出たところが、売りシグナルとされます。底値圏にある場合ならその逆で、「MACDがシグナルを上に抜けるゴールデン・クロス」が買いシグナルとされます。
転載:野村証券
株・FXに今すぐ活かせる チャートの読み方・使い方 – トレンドフォロー系指標「移動平均」と「MACD」
オシレータ系
オシレータとはある一定期間内の相場の過熱感を測る指標です。
相場の売られすぎや、買われすぎを見るものです。
チャート分析においてはオシレータと移動平均などを組み合わせてテクニカル分析を行います。
代表的なものは
RSI
ボリンジャーバンド
スローストキャスティクス
が最もチャート分析で使われているでしょう。
また、※MT4と呼ばれるトレードソフト
※(MT4はロシアのMetaQuotes社が作成したトレードソフトで、為替の自動売買や海外口座での取引でよく使われる。)ではビルウィリアムズという項目もあったりしますが、
最初のほうは難しいので割愛させていただきます。
気になる方はリンクを参照していただければと思います。
ビルウィリアムズのオシレータ一覧
またこれらの指標は単独で使ったり、組み合わせて使ったりとしますが、
機関や設定でも変わりますし、どのように使うかはまさに十人十色といったところですし、
筆者自身はローソク足とボリンジャーバンドしか使わないため、日々分析や
試行錯誤をしていくしかないでしょう。
私個人の感想ですが、3つも4つもオシレータを使うよりも
これこそはというものを1つでも使えるようになったほうが断然勝率は上がると感じます。
なんにしてもチャート分析で最も大事なものは直近の安値や高値、
市場参加者がどこでストップロスを入れているかを常に意識しながら
トレードをしていくようにしましょう。